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八ッ場ダム 一枚のお皿の思い出

2009/10/12

一昨日、NHK報道番組「A to Z」が八ッ場ダムを取り上げた。
地元の映像や、中止に反対する住民3人の生の声などに加え、われらが嶋津さんの映像と意見も予想以上にしっかりと映し出され、比較的冷静な検証を心がけた番組構成だったと思う。

その中で、ある旅館の経営者が、雨漏りのする天井やヒビやシミの目立つ壁などあちこちが老朽化した建物を示しながら、「ダムが出来たらどうせ移転地に移るんだと、旅館の修繕もしないで辛抱してきたのに・・・」と嘆いていた。

私も10数回現地を訪れているが、そのたびに、どのお宿も修繕もほとんどされず、寂れていく様子に心を痛めていた。私が一番気に入っていたのは「川原湯館」。数年前、大阪で一人暮らしの私の母を八ッ場ダム見学に連れ出したおりに泊まったが、美人の女将さんと娘さんが経営をなさっており、女性ならではの細やかなもてなしで母も大喜びだった。崖の上に作られているので、お風呂に下りる階段がとても急で、母は「ダムサイトに降り立ったときより、怖かった!」と言っていたが・・・
その川原湯館もとうに閉鎖され、現在は中条で元気に暮らしていらっしゃるという。写真は女将さんにいただいた手作りのお皿。今も重宝している。

お皿 

しかし、どうしてこれまで補修や修繕もできずにきたのか?
原因を考えると、やはり旧政権下の国交省の「住民締め付け策」がある。

まず、水没地域では、土地を借りている人には補償金は出ない。当然、地価の高い代替地(移転地)には住めないから、わずかばかりの移転金(800万円~1000万円と言われている)をもらって、よそに引越しをしていく。土地を持っている人も、現在の土地を国交省に売る契約をし、建物を壊して「更地」にしないと補償金が出ない仕組みになっている。

これでは誰しも、今現在の建物を修理する気にもならないだろう。

今朝八ッ場のメーリングリストに、NHKの番組を見た方から次のような指摘があった。的を得たご意見なので、転載させていただく。

例えば、代替地造成が延び延びになったせいで、「旅館は雨漏りし、ボイラーも壊れた  が、水没する建物に多大な修理費用はかけられない」という実情がありますが、何故事業主体側がその遅れの補償として、せめて応急的な措置を取ってこなかったのでしょうか?
造成工事などを請け負った地元建設業者の中に建築部門を持っている会社もあります。工事事務所の裁量で補修費用の予算付けも出来たでしょうし、請負業者側が無償で(ボランティアとして)雨漏りの修繕程度はしても良かったのではないでしょうか?県や町が、手を差し伸べることだって出来たはずです。要は、官・業がそうやって“真綿で首を絞めるように”地元住民を困窮状態に貶めておいて、
一方で与しやすい地域や観光業代表を取り込んで、「建設推進」の下地形成をしていたということではないかと思います。その枠組みを使って省益と党益をむさぼっていたのが、旧建設省~国交省と自民党の体質です。まず糾弾すべきはそういった過去の不作為であり、前原大臣の手続き不手際論や個別補償の内容ではありません。



地元旅館の経営者の中には、確かに補償金をあてにして、ぼろくなった旅館経営もそこそこに海外旅行など豪遊している人もいると聞くが、その人を責めるのではなく、「そうさせたのは誰か」に思いをいたすべきだろう。

昨年まで毎年何度も泊まりに行ったが、行く度に旅館の数が減り、同時に「もてなし」が薄くなっていくように感じる。今年も雪の降る前に行きたい。
1枚のお皿を前に、複雑な心境である。


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16:59 八ッ場ダム

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