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東金病院の遺産を引き継ぐ者は誰?

2011/02/27

2月27日

2月県議会の代表質問では、「地域医療」についても力を込めて質問した。

 

県立東金病院は、東金九十九里地域医療センターが完成・開院(2014年)のあかつきには閉鎖される運命にある。東金病院はこれまで、糖尿病など慢性疾患を主に診る地域医療のかなめとして県立病院の重要な一角を担ってきた。これから作られる新センターは救命救急医療中心の病院であり、東金病院の平井愛山先生が蓄積してきた糖尿病治療などの「地域医療」を引き継ぐ受け皿はない。

 

平井先生が中心となって進めてきた「わかしおネットワーク」は、地域の薬局や診療所をITネットワークで結び、ひとりひとりの患者を東金病院だけで診るのではなく、地域の医療資源全体でカバーする画期的な取り組みだ。「病院完結型」の医療から、「地域完結型」の医療への転換をめざす先進的な取り組みと言ってもよい。


このわかしおネットワークはしかし、千葉県からまっとうな評価をされているとは言えない。ヒアリングをしても、なんとなく冷ややかな反応を感じてしまう。

 

平井先生が特に力を入れている「糖尿病」治療。
糖尿病が悪化して「人工透析」を受けるとなると、1人年間500万円はかかる。大体療養には10年から15年はかかるから、1人総額5000万円から7500万円かかってしまう計算だ。これから高齢化が進み、ますます糖尿病患者が増える見通しで、市町村の国保会計を直撃、圧迫することは間違いない。糖尿病の重症化、合併症を防ぐことができれば、それだけ医療費の節減になる。

 

ここに着眼し、独自の糖尿病メソッドを築き上げたのが平井先生だ。
この欠けがいのない「財産」の価値を分かろうとしないのが千葉県ではないか。

 

そう訴えた質問をした次の日、いすみ市で、まるで平井先生のアイデアを具現化したような「糖尿病対策事業が始まった」と言うニュースが報じられた。

そして、今日その続報が毎日新聞で報じられた。
「いすみ市は新年度から、国や県に先駆けて糖尿病に由来する疾患を予防する事業をスタートさせる。自治体に重くのしかかる医療費の抑制が目的。生活習慣病の糖尿病に着目して『70歳まで人工透析させないシステム』を行政や病院、保健師らが一体となって実現するという」具体的には、市の健康診断に、30歳代の若年層を対象とする糖尿病検診を取り入れ、同時に、糖尿病患者数の把握と治療計画、追跡調査を行い、患者一人一人管理していく体制をつくるという。まさしく平井先生が提唱実践していることだ。

 

国でも新年度予算では、メタボ対策から、糖尿病の重症化を防ぐ対策へとシフトしている。いすみ市の着眼が、県内にすみやかに広がることを心より願うし、佐倉市議会で議席をえることができたなら、この問題に全力で取り組んでみたいと思っている。

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23:40 県議会
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