八ツ場ダム:いざ!国交省へ
12月22日
八ツ場ダムは現在もダッチロール状態。
八ツ場ダム推進を声高に叫ぶ1都5県の知事たちは、「八ツ場の検証をサッサとせよ。でないと金は出さんぜよ」と、脅迫まがいの言動を繰り返す。これに屈した形で、馬淵大臣が「来年秋までには八ツ場ダムの検証結果を出す」として、検証を担う「検討の場」なるものが立ちあがった。
ところがこの「検討の場」、仕切るのはこれまで八ツ場を推進してきた国交省関東地方整備局。構成メンバーは全て関係都県の知事とお役人さんたち。要するに、オール推進派で進める会議なのである。これじゃあ、「八ツ場ダムは必要ない」という結論が出る確率は、民主党政権があと10年続く確立よりも低いと言えよう。つまり、限りなくゼロ%に近い…
これはアカンということで、急遽、「1都5県議会議員の会」では馬淵大臣に要請書を提出することになった。
中身は「推進派の一方的な説明を鵜のみにせず、利水・治水の両面を、科学的・客観的に検証すること。検討の場では一切ふれていない【水没地域の脆弱な地盤】の検証を行うこと」などである。
問題は日程。大臣に会うのがいかに大変か、民主党政権に変わっても相変わらず。2週間も前に東京都議の花輪さん(民主党)を通じて打診してもらっていたが、結局返事が来たのが、今月20日の午後。「2日後の12月22日午前11時半から10分だけ会える」とのこと。しかも、大臣ではなく津川政務官が会うということだ。あさって?! 時間がない。なんで、こんなギリギリなの、と文句をたれながら、大急ぎで各都県の議員に連絡。要請文を書いて下さった嶋津さんも同行できることになった。群馬県は、事務局長の角倉さんがただいま選挙活動真っ最中(うちだってそうだけど)のため上京は無理、群馬県庁内で東京と同時多発の記者会見をやることになった。
翌日は1日中ほかの用事でバタバタしており、夜になって、明日(当日)の記者会見のセッティングが出来てないことが判明。慌てて国交省記者クラブに電話。誰も出ない。(夜の10時。当たり前だ) あしたの会の渡辺さんや、大河原さんに電話しまくり、なんとか明日の朝に大河原事務所が動いてくれることとなり、ホッ。
翌日、面談場所の国交省へ出かけるが、ユーカリが丘駅までの途中で、記者クラブに配布する要請文を290枚コピーする。東葉高速の車内はガラガラ。私は迷わず、座席一面にコピーをずらっと並べ、5枚1組にセット。持参したホッチキスでパチパチ止め出した。勝田台を発車してから10数分、行徳にさしかかる頃には、車内にかなり人が… 視線が突き刺さるぅ! もはや限界と、まだ半分しか閉じていなかったが、泣く泣く刀をおさめた、いや、ホッチキスをバッグにおさめたのであった。
国交省では、花輪さん、田の上さん、田添さん(以上東京都議)、湯浅さん、吉川さん(千葉県議)らが出席。嶋津さんもいるので心強い。国会議員は、大河原さん、初鹿さん。三宅雪子さん。三宅さんは先日マンションから落ちて大けがをしたばかり。胸にまいたギプスが痛々しい。
さて、政務官の部屋まで行くのが、これまた大変。まず、控えの間で待たされる。本丸はなが~い廊下の奥。いかに相手が「権力者」かを思い知らされることになる。自民党時代と何一つ変わっていないのではないか。
ようやく会えた津川政務官はまだ若く、自信に満ちた「権力」のオーラがびんびん出ていた。
打ち合わせ通り、花輪さんが口火を切る。
「東京都議会では八ツ場ダム中止の方針が出されている。民主党としては確固たる態度で、科学的で客観的な検証を実行して欲しい。また、今年6月には当時の枝野幹事長が、生活再建法案を数週間後には提出させると約束したのだから、守ってほしい」
他、全員で、ともかく客観的なデータをしっかりと出してほしいと次々に訴えた。
これに対して津川政務官は、「議論の途中であっても、県民に情報をオープンにすることが大事だ。
検証はどなたでも納得してもらえるものをめざしている」と言葉少な。
「どなた」には、推進派まで、まさか視野に入れてはいないでしょうね。
このあと参議院会館に場所を移して記者会見。そこで衝撃的な事実が判明。なんと大河原事務所で、今日記者さんたちに配る資料は印刷して用意してあるということだ。ああ、私の東葉高速内の獅子奮迅のホッチキス技はなんだったのか。290枚のコピーを手に茫然と立ちつくす。記者会見では、記者のほうから「統一地方選では各地で八ツ場を共通テーマにして訴えればよい」というグッドなアイデアが出された。佐倉はとっくにそうしていますけどね。
本日提出した要請書は以下をクリック。
「八ツ場ダム1都5県議員の会の要請文」